… … …(記事全文2,380文字)アサド政権を倒した反政府組織「ハヤト・タハリール・アル・シャーム」(シャーム解放機構、HTS)は、国際テロ組織「アルカイダ」が前身だ。そしてHTSのリーダー、モハメド・アル・ジョラニはアルカイダの司令官を務めていた人物で、米国が1000万ドル(約15億円)の懸賞金をかけているテロリストだ。
●テロリストを「民主化の立役者」に仕立て上げるメディア
<在シリア米国大使館>
そのような“お尋ね者”にもかかわらず、CNNはジョラニと接触して独占インタビューに成功したという。しかもアサド政権が倒れる2日前の12月6日にインタビューは行われている。アサド政権崩壊後ならまだしも、それ以前は、れっきとした“懸賞首”だったはずだ。そして、インタビューの内容は、CNNもジョラニも、インタビューの2日後にアサド大統領がロシアに亡命して政権崩壊することを知っていたかのような内容だった。
<2024年12月6日 CNN>
https://www.youtube.com/watch?v=1tLBPbEXScA&t=96s
そもそもCNNはどうやってジョラニと接触できたのか?なぜ米国はインタビューだけで済ませたCNNを批判しないのか?なぜCNNはジョラニを米国に引き渡して1000万ドルを手にしなかったのか?
ジョラニは捕まるどころか、英米は、HTSを、アサド政権を倒した立役者としてテロリスト指定から外す方向で検討している。こうしてテロリストの暫定政権は英米の傀儡政権となっていく。イラクやリビアも全く同じ状況だ。
<2024年12月21日 東京新聞 暫定政権を取ればテロリストも“不法占拠”が“警護”になる>
同時に欧米のメディアは、ジョラニを「テロリスト」から「穏健派で子供に優しいブレザーを着た革命家」へイメージチェンジを図っている。
<2024年11月29日 テレグラフ 「欧米諸国には関わらない」と不自然なコメントを話すジョラニ。文化の違いかもしれないが、見え見えのフェイクニュースといい、ウソが下手だ>
なぜ懸賞金がついた国際テロリストが欧米から称賛される展開になっているのか。
理由は簡単だ。
国際テロリストは米国が育てた組織であり、彼らは“グル”だからだ。
CNNがジョラニに接触できたのも、アルカイダを育てた米CIAから情報を貰っているからだ。