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元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」

澤田聖陽(元証券会社社長)

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澤田聖陽

投資に勝つにはまず第一に情報分析。「投資に勝つ」という視点から日常のニュースをどのように読むべきか。元証券会社社長で、現在も投資の現場の最前線にいる筆者の視点で解説します。

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元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」
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1. 中国経済に異変? 各種指標で経済停滞の兆し

中国経済に関する以下の指標が発表されています。

・中国新築住宅価格、11月は前月比+0.1% 3月以来の低い伸び

中国国家統計局が発表したデータに基づきロイターが算出した11月の主要70都市の新築住宅価格は前月から伸びが鈍化した。大都市では引き続き不動産規制が圧迫し、中小の都市では需要鈍化が響いた。

11月は前月比0.1%上昇。新型コロナウイルス感染防止のためのロックダウン措置で市場が冷え込んだ3月以降で最も鈍い伸びとなった。前年比では4.0%上昇で、2016年2月以来の低い伸び率を記録した。10月は前月比0.2%上昇、前年比4.3%上昇だった。

・中国の消費者物価11月は11年ぶりの下落

中国国家統計局が9日発表した11月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.5%低下し、2009年10月以来の前年水準割れとなった。ブルームバーグのエコノミスト調査中央値では横ばいが見込まれていた。10月は0.5%上昇だった。

中国国家統計局の発表する数値は信頼性が低く、よって上記の2つのニュースについてももう少し深読みすることが大事だと考えています。

まず中国新築住宅価格、11月は前月比+0.1%という数字ですが、かろうじてプラスにしているのはおそらく結論ありきの操作ではないかと推察しています。

実際は、マイナスに転じていると考えています。

労働者の給与(社会保障を含めた報酬総額)が伸び悩んでいる(実際は減少しているということだと認識しています)というニュースが報じられており、労働者の給与が減少しているのに新築住宅販売が伸びるはずがありません。

私の知人からの情報ですと、北京郊外のマンションは最高値からは既にかなり下落しており、販売現場で2割程度まで値引きするのは当たり前になっていると言っていました。

おそらくそのような悪い状況が露呈してくるには、まだ少し時間がかかると思います。
中国政府は行けるところまで粉飾し続けるでしょうが、いつまでも隠し続けられるものでもありません。

次にCPIがマイナスに転じた件ですが、主因はアフリカ豚熱によって豚肉価格が高騰していたものが下落に転じた為(豚肉価格の下落だけでCPIが0.6ポイント押し下げたと発表)で、統計局の発表では「食品以外の価格は安定している」という趣旨の会見を行っています。
しかし食品を除いた指数も0.1%低下しており、デフレの兆候があることは確かです。

何度も言いますが、中国の国家統計局の発表について、悪い数字はマイルドに加工されていると考えた方が良いので、実際はもっとCPIは下がっているのではないかと考えています。

中国政府は、2021~2025年の5ヵ年計画で、内需の拡大による成長を掲げていますが、足元は厳しい状況になっていると考えるのが妥当だと思います。

「中産国の罠」という言葉があります。
新興国が低賃金の労働力等を背景として飛躍的に経済成長を遂げ、中所得国(一人当たりGDPが3,000ドルから10,000ドル)に達するも、人件費上昇によって工業品の輸出競争力が失われて成長が鈍化する傾向を形容した言葉です。

中国の一人当たりGDPは10,000ドルを少し超えたところです。(あくまで中国の公式発表のGDPを元にということですが)

中国の人件費が高騰してきているのはかなり前から言われており、徐々に世界の工場としての魅力が薄れてきています。

私は、このところ中国という国は「歪な大国」だという話をしています。

中国のGDPは正確な数字ではないと考えていますが、それでも大国には変わりません。

日本では、「中国凄い論」と「中国凄くない論」ばかりが目立ちますが、中国は凄いところと凄くないところが混在している「歪な大国」なのです。

AIなどの先端技術の一部は確かに世界最先端の部分があり、「凄い」部分です。
またベンチャーも凄い規模のベンチャー企業があり、こちらも「凄い」部分だとは思います。

一方、アメリカや日本の様に多くの労働者を雇用できるような成熟した産業基盤は弱く、多くの労働者は安いから中国で生産しているという工場等で働いています。
これは「凄くない」部分です。

もちろん全て二元論で語れるものではないのですが、マクロ的にはそういう傾向があるのではないかということです。

基礎部分が弱く、表面がとても綺麗な家のようなものではないかと思います。

よってかなり経済的には脆弱な部分があると考えており、今までは(一人当たりGDP1万ドルレベルまでは)順調に伸びてきましたが、やはり中産国の罠には陥るだろうと見ています。

人口がとてつもなく多く、魅力的な市場であることは間違いないので、今後もある程度の外需は期待できますが、地政学的なリスクが高いこともコロナで認識されてしまい、高い成長率を達成することは困難になっていると考えます。(むしろ直近で国有企業のデフォルトが頻発するなど、経済崩壊のリスクがかなりあると考えています)

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