ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00049/2019080606361757173 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 渡邉哲也の今世界で何が起きているのか 2019/08/06 第1924回 進む分断、ステージアップした世界 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★世界のマーケットは大きな変動期に突入しました。米中貿易戦争は次の段階に進み、日韓の関係も同様の動きを見せています。中国の時間稼ぎに業を煮やしたトランプ大統領は、9月1日からの3000億ドルに対する関税を発表、これに対して、中国は米国産農産物の輸入停止を発表、人民元安を容認しました。米国は米中貿易協議で、人民元安に誘導しないように求めており、トランプ大統領は為替操作国指定を含む対応を示唆しました。 これを受けて、世界的なリスクオフの動きが本格化、デレバレッジと新興国からの資金の引き上げが進んでいます。世界的な市場リスクの上昇は、逃避通貨である円高につながり、これが日本の株式市場も直撃しています。日本の株式市場ですが、長期保有者は日本人が多く、売買は外国人がその多くを占めている構造、そして、短期の価格決定のプロセスは売買で決まるため、円高=株安の動きが生まれやすい構造です。ただし、日本の市場の場合、株安がそのまま実体経済には反映されにくい構造、また、日本の場合、GDPにおける内需割合が高い(86%程度)ため、内需さえ堅調であれば世界的リスクから逃げられる構造になっています。… … …(記事全文2,941文字)
渡邉哲也の今世界で何が起きているのか
渡邉哲也(作家・経済評論家)