□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年09月22日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。9月の原油相場は上がりもせず下がりもしない中途半端な相場展開になっていますが、先週後半の米議会で大きな動きが見られました。ここ数年の大きな話題になっている米国の原油輸出禁止法案の修正が、下院の委員会レベルで可決されています。まだ実際の禁輸解禁までには多くのハードルが残されていますが、この議論の最新状況とそれが原油価格動向に及ぼす影響などについて検証します。 =================================== 米下院委員会で原油輸出解禁法案が可決、来年の大統領選挙の焦点にも =================================== <米下院委員会が原油輸出解禁を支持> 米国は自由貿易の守護者としての役割を自認しており、少なくとも形式上は多くの貿易分野で財サービスの輸出入の自由取引を推奨している。建国直後は、イギリス中心の古典的な世界市場における一次産品供給国として、国内の小規模農家を保護するために強力な関税政策が展開されていたが、各種産業において独占的な地位を確立する動きと連動して、世界の自由貿易化を推し進める先導役に転換している。しかし、こうした米国の自由貿易システムにおいて長年の例外になっているのが原油であり、1975年以降の実に40年にわたって、米国産原油を海外に輸出することは「原則として」禁止されている。即ち、原油は米国において禁輸対象に指定されている数少ないコモディティの一つなのである。… … …(記事全文4,699文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)