■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ <1ヶ月にビジネス書5冊を超える知識価値をe-Mailで> ビジネス知識源プレミアム(660円/月:税込)Vol.1358 <Vol.1358号:正刊:盛夏の時事断章> 2023年7月26日:堕落しきったメディア ウェブで読む:https://foomii.com/00023/20230727080000111946 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ホームページと無料版申し込み http://www.cool-knowledge.com 有料版の申込み/購読管理 https://foomii.com/mypage/ 著者へのメール yoshida@cool-knowledge.com 著者:Systems Research Ltd. Consultant吉田繁治 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 1週間前から、次の著作を書いています。書名はまだ仮ですが、『大転換』、戦後の世界経済、政治、軍事、金融、社会と情報が、同時に、80年ぶりに次のパラダイムに向かい転換しようとしているように見えるからです。 9月末が締め切りです。書店に出るのはたぶん11月からか。紙の本は、リアルタイムのメールマガジンと違い、時間がかかります。 現在の西側世界は、情報面でパラレルワールドになっています。われわれは、メディア情報で世界のできごとを知る間接的な世界に生きています。メディアによって、見る世界は広がった。しかしその内容は、「グーテンベルグの銀河系」(マクルーハン)になった。 グーテンベルグは、西欧ルネサンスの前、15世紀の活版印刷の発明者です。羊皮紙への手書きと牧師からの口伝だった聖書を印刷して、広く普及させた。人々は、文字を読んで聖書を知るようになった。 これがグーテンベルグの銀河系です。グーテンベルグの活版印刷(=メディア)が伝える世界が、現実の世界になってきた。 マクルーハンが言った「メディア(当時は活版印刷=情報)はメッセージ」とはこの意味です。メッセージとは、認識と行動を促す情報です。TVがメッセージを発するとは、TV報道が世論を動かすということです。 大ジャーナリストの大宅壮一は、TVが家庭に普及したとき「1億総白痴化」という名言を発しました。TV情報は感情に訴えるので、概念で論理的に考える思考力は減退します。その現象を、TVで動かされる思考力を失った白痴と言ったのです。活字なら概念です。自分で考えなければ、内容が読みとれない。しかし映像は、考えない感性に直接訴えるからです。 情報は、世界内の事実としての現象を、映像、言葉、数字で表す方法で、どこかの知らない人間によって、何かの意図をもって書かれたもの、作れたものです。 事実はひとつでも情報は異なることができます。同じ景色を見ても人によって異なる絵(=表現)が描かれることと同じです。同じ本を読んだ感想文も個人で違うでしょう。ところが、新聞やTVのジャーナリストの記事が、その個人よる意図をもった表現だと、一歩引いて考える人は少ない。… … …(記事全文12,567文字)