■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ <1ヶ月にビジネス書5冊を超える知識価値をe-Mailで> ビジネス知識源プレミアム(週刊:648円/月):Vol.980 <980号:資金循環から見る2019年の日本経済(後編)> 2018年12月20日:マネーの流れで金融経済を見る ウェブで読む:https://foomii.com/00023/2018122110000050723 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ホームページと無料版申し込み http://www.cool-knowledge.com 有料版の申込み/購読管理 https://foomii.com/mypage/ 著者へのメール yoshida@cool-knowledge.com 著者:Systems Research Ltd. Consultant吉田繁治 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 米国と日本の株価が今日も下がっています。要因は、3つです。 (1)米中貿易摩擦を原因とした、世界の、GDPの伸び率の減少予想 (2)2019年の、企業利益のピークアウトの予想 (3)米国FRBの利上げ、ECBのユーロの量的緩和停止 株価が高くなっていたとき、金融市場は、世界GDPの好調と企業利益の増加予想の中にありました。利益の増加のため、リスク資産とされる株の先高予想が多く、買いが売りを超過していたのです。今回、下げが大きいのは、米国のナスダックです。IT、通信の新興企業が集まっています。 株価はファイナンス理論が言うような経済合理的(=企業利益合理的)なものではない。金融市場の中にいる、多くの投資家の先行き予想(プロスペクト)が決めます。投資家が多いという理由で様々な予想にはならず、逆に一辺倒のものになりがちです。多数派の中の異質が、価格の先鞭をつけるヘッジファンドです。 ヘッジファンドの売買は、個人投資家が3か月先のファンダメンタルズを織り込むとすると、6か月先を織り込みます。下がっているときに買い、上がって天井になる前に売ります。個人投資家の多くは、上げた後に買い、下げた後に売っています。 2018年10月のナスダックは、8100ポイントと史上最高の価格でした。昨日の終値は6636ポイント。1464(18%に相当)の下げを見せています。 アップル、グーグル、E-Bay、フェースブック、ペイパル、インテル、電気自動車のテスラ、ビデオオンデマンドのネット不フリックス、中国の、検索エンジンの百度などの、世界有数のITとネット産業が集まる。ナスダックの、約2か月での18%の下落は2000年に崩壊した米国ITバブルと似ています。 「歴史は、(人物と場面を変えて)繰り返す。一度目は悲劇として。二度目は喜劇として(『ルイ・ボナパルト、ブリュメールの18日』:マルクス) この通りになるかどうか? 【心理的な期待の崩壊】… … …(記事全文9,180文字)