■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ <1ヶ月にビジネス書5冊を超える知識価値をe-Mailで> ビジネス知識源プレミアム(週刊:648円/月):Vol.967 <967号:シアーズの破産から想う小売業の経営問題(前編)> 2018年10月24日: 比較商品価値の高度化マーチャンダイジングの必要性 ウェブで読む:https://foomii.com/00023/2018102510000049282 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ホームページと無料版申し込み http://www.cool-knowledge.com 有料版の申込み/購読管理 https://foomii.com/mypage/ 著者へのメール yoshida@cool-knowledge.com 著者:Systems Research Ltd. Consultant吉田繁治 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ おはようございます。去る10月15日、わが国の明治初期から、132年の歴史があり、1980年代まで米国のシンボリックな小売業だったシアーズが、破産しました。支払い期限が来ていた1億3400万ドル(1.5兆円)の決済の目途が、立たなかったからです。 シアーズには、格別の想いがあります。小売業での今のトヨタであるかのように、世界ナンバーワンのシアーズを世界は讃えて、戦後から1970年代末までの約30年、わが国の小売業の到達モデルだったからです。 ダイエーを筆頭にIY堂、イオン、マイカル(旧ニチイ)、ユニー、長崎屋などの日本型GMS(第一次小売業近代化)は、シアーズをモデルにして誕生しています。日本型というのは、シアーズにはない食品と生鮮を扱ったからです。 ドラッカーも、主著の『マネジメント』で、ウッド将軍の頃のシアーズの経営を取り上げていました。シアーズが新しいマネジメントの教育を作ったとしています。チェーンストアのCEOは、教祖のような、教育者だったのです。 「(ウッド将軍が行った)1930年代のシアーズの店長育成こそ、今日のアメリカのマネジメント教育の出発点になるものだ(ドラッカー)」。 軍人が小売業のCEO兼教育担当というのに、奇異な感じを抱かれるかもしれない。軍隊では物資、食料、兵器のロジスティクスが戦闘能力を左右します。(注)日本軍には、この考えがなかった。 【ロジスティクス(最適数調達法)】 日本軍は、前線に必要な食料、物資、兵器、弾薬が届かず、最適ロジスティクス(物資の最適量の調達・輸送)で豊富な米軍に対し。自壊していたのです。 神の国の兵士の勇気と、皇国の精神力が、米国に勝つ兵力だと無理な誤解をし、国民に押し付けていたからです。客観的に無理な戦争と漏らした政治家、学者は排斥されていました。長い歴史では短い75年前のことです。… … …(記事全文15,208文字)