■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ <1ヶ月にビジネス書5冊を超える知識価値をe-Mailで> ビジネス知識源プレミアム(週刊:648円/月):Vol.965 <965号:米国の株価、日本の株価、通貨が連動する理由> 2018年10月17日: 世界のマネー投資の連鎖構造の高まり ウェブで読む:https://foomii.com/00023/2018101810000049122 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ホームページと無料版申し込み http://www.cool-knowledge.com 有料版の申込み/購読管理 https://foomii.com/mypage/ 著者へのメール yoshida@cool-knowledge.com 著者:Systems Research Ltd. Consultant吉田繁治 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 歴史的だった酷暑から、10月にもなると、秋の気候になっています。人は直近のことになじむのか、薄れた記憶になった2か月前の暑さは、フランス語の単純過去になります。現在に関係がない一回きりのことを表すのがフランス語の時制の単純過去です。 フランス語の半過去は、英語の現在完了形(have+過去完了形=過去を所有)のように、現在までつらなる過去です。一方で、単純過去は、日本語にはない、観念の記憶の時制であり、われわれの歴史感覚にも、影響を及ぼしてます。(注)人の記憶は概念であり、言葉になっています。 そういえば、私の卒論は「サルトルの『嘔吐』における時制の研究」でした(思い出すだけで気恥ずかしい)。仏文科でありながら、翻訳の哲学と小説を読んで、フランス語はあまり達者ではなかったので、1語1語を、訳本と対照しながら読みました。 フランス行ったとき、駅、タククシー、レストラン、お店、あるいはホテルで、ごちょごちょ話すので、家人は「この人はフランス語ができる」と思っているようですが、本当は、初歩の会話だけです。ゆっくりなら、読むことはできますが、会話はスピード・ラーンニングの域にも達していません。 論文のテーマの理由は、フランス人は、「源氏物語」の日本人とは違う歴史感覚をもっていると考えたかからです。言語は、概念であり、その言語圏の人々の共通思想です。 カントが、理解した人は明治以来の日本の150年で数百人もいないと思われる『純粋理性批判』の中で、悟性の働きとして分類したのがこの「概念」です。概念は、言葉が表す表象です。 小説は言葉で、つまり概念で書かれたものです。小説で「窓」と書く。この窓という言葉(概念)は、具体的(これを現象という)な多くの窓から、「抽象化された表象(シンボル)」です。 窓という言葉で頭に浮かぶ窓の概念は、サルトル的なイマジネーション(カントでは悟性)がもたらすシンボルです。このため、優れた建築家が、今はどこにもない「理想的な窓」を、イマジネーション(悟性)を使って設計ができる。 このイマジネーションが生む概念が、人間が作った経済と芸術を進歩させてきました。ドラッカーは経営書で、到達目標になる理想的な概念を「ビジョン」とし、ビジョンを目標にした管理、つまりMBO(目標による経営(=管理))を提唱しています。… … …(記事全文8,500文字)