… … …(記事全文1,990文字)OECDが世界経済見通しの中間評価を公表した。日本の24年の成長率見通しは大幅に引き下げられ、G7諸国で唯一のマイナス成長(▲0.1%)になるとのことである。
OECDの見通しが当たるとは限らないが、実は筆者も今年はマイナス成長となると予想している。
デフレから脱却していないにも関わらず、日銀が政策金利を引き上げ、かつ
「政策金利と国債金利は直接的には関係がない」
にも関わらず、財務省「金利ある世界」「国債金利が膨張する」プロパガンダを展開し、財政が緊縮気味になっているためだ。
実は、現在の日本経済はかなり危険な状況に突入している。何しろ、ネットの資金需要がプラス化しているのだ。
【日本の一般政府・非金融法人企業の資金過不足(右軸)とネットの資金需要(左軸)】
http://mtdata.jp/20240928-1.jpg
2023年以降、非金融法人企業(一般企業)の資金過剰が一気に拡大した。つまりは、企業が貨幣を借りる動きが一気に弱まった。
それにも関わらず、一般政府が財政赤字を拡大無かったため、ネットの資金需要は23年10-12月期以降、プラス化してしまった。
そこに、日本銀行の政策金利の引き上げが加わった。
これは、大変な事態だ。
週刊三橋貴明 ~新世紀のビッグブラザーへ~
三橋貴明(経世論研究所所長)