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山田順の「週刊:未来地図」 ― 日本は、世界は、今後どうなっていくのでしょうか? 主に経済面から日々の出来事を最新情報を元に的確に分析し、未来を見据えます。

山田順(ジャーナリスト・作家)

山田順

山田順の「週刊:未来地図」No.663:カーボンニュートラルで 、やがて中国が一人勝ちするという「悪夢」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 山田順のメールマガジン「週刊:未来地図」 No.663 2023/04/11 カーボンニュートラルで、     やがて中国が一人勝ちするという「悪夢」      ウェブで読む:https://foomii.com/00065/20230411090000107781 EPUBダウンロード:https://foomii.com/00065-107706.epub ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  もし、中国が本腰を入れて地球温暖化対策に取り組んだら、この世界はどうなるだろうか? いまのところ、石炭火力を温存し、CO2排出量世界一だが、その一方で、太陽光発電などによる再エネ、エンジン車からEVへの転換なども積極的に進めている。すでに太陽光パネル、蓄電池では世界一のシェアを持っている。  その中国の上海に、テスラは大型蓄電池「メガパック」の製造工場を建設することになった。こうした動きを見るにつけ、もはや地球温暖化対策は中国抜きでは語れない。いずれ、中国が世界の最先端を行くのではないかと思える。  おそらくそれは、日本にとっては想像したくもない「悪夢」に違いない。  [目次] ────────────────────────────── ■テスラが上海で大型蓄電池工場を新設 ■レアアース技術の禁輸に踏み切った中国 ■世界でダントツの中国のCO2排出量 ■突然の「2060年カーボンニュートラル」表明 ■脱炭素はポーズ(見せかけ)に過ぎない ■温暖化を利用し経済覇権の確立を目指す ■中国の立ち位置はウクライナ戦争で有利に ■石炭の最大産地の山西省で進む再エネ化 ■心もとない日本版グリーンニューディール ■本来得意な分野で敗戦を迎えるのか? ────────────────────────────────── ■テスラが上海で大型蓄電池工場を新設  テスラCEOのイーロン・マスクは、4月8日から中国を訪問し、李強首相ら北京の上層部および上海政府高官らと会談を持った。  中国訪問の目的は、上海のテスラのEV生産工場の視察と、訪問に合わせて発表された大型蓄電池「メガパック」の生産工場建設の打ち合わせである。蓄電池の工場は来年の第2四半期(4-6月)に生産を開始するという。  言うまでもないが、リチウムイオン蓄電池はEVの心臓部である。また、EVの生産コストの3割以上を占める。  したがって、テスラは、上海でバッテリーと車体づくりを同時に行い、中国市場で発売を予定している低価格EVの販売を強化しようというのだろう。  2年前、イーロン・マスクはテスラの電池事業の説明会で、いずれバッテリーの生産コストを半減させ、製造を内製化すると宣言していた。それと同時に、2023年には販売価格を2万5000ドル(約340万円)に設定したモデルを販売できるだろうと述べていた。 ■レアアース技術の禁輸に踏み切った中国
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