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山田順の「週刊:未来地図」 ― 日本は、世界は、今後どうなっていくのでしょうか? 主に経済面から日々の出来事を最新情報を元に的確に分析し、未来を見据えます。

山田順(ジャーナリスト・作家)

山田順

山田順の「週刊:未来地図」No.660:女性に見限られた国ニッポン。知らず知らずに進んでいる海外流出の現実

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 山田順のメールマガジン「週刊:未来地図」 No.660 2023/03/21 女性に見限られた国ニッポン    知らず知らずに進んでいる海外流出の現実      ウェブで読む:https://foomii.com/00065/20230321090000106928 EPUBダウンロード:https://foomii.com/00065-106873.epub ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  政府の少子化対策が迷走している。少子化は「少母化」だから、女性の数が減れば減るほど子どもの数も減っていく。つまり、女性が生きづらいことも、少子化の大きな原因だ。ここ何年か、日本人の海外流出が静かに進んでいるが、その内訳を見ると、なんと女性が6割を超えている。  しかし、政府はこの現実に目をつむっている。いまや日本は移民排出国になりつつある。若い女性が国を見限るようになっている。 [目次] ────────────────────────────── ■海外永住権獲得者は20年連続で増加 ■永住者の約6割が女性という衝撃 ■背景にあるのは日本経済の落ち込み ■移住理由は「リタイアメント」「介護」「教育」 ■もうフツーの日本人は来て欲しくない ■いまだに解消されない「Lカーブ」 ■「リケジョ」と「美容師」が国を捨てる ■いまや世界は「大移住時代」に入った ────────────────────────────────── ■海外永住権獲得者は20年連続で増加  コロナ禍が3年続いたので、その間、日本は鎖国状態になった。内外のヒトの交流はほとんど途絶えた。しかし、そんななかにあっても、日本人の海外流出は進んでいる。  昨年10月に外務省が公表した「海外在留邦人数調査統計」によると、海外で暮らす日本人の合計は約130万9000人。これは、長期滞在者と永住者の合計で、長期滞在者のほうは約75万1000人(前年比約5万6000人減)とコロナ禍のため3年連続で減少していた。  ところが、原則として在留国で永住権を認められ、生活の拠点を日本から海外に移した「永住者」は、20年連続で増加していた。  外国の永住権の取得は簡単ではない。富裕層なら、たとえば「投資家ビザ」により永住権を得る方法があるが、一般層の場合は、留学して現地で就職して永住権を申請する。ワーキングホリディや海外企業勤務から、スポンサードしてくれるところを見つけて永住権を申請するなど、普通は数年はかかる。  となると、日本人の海外流出は、昨日今日の出来事ではなく、すでにかなり以前から、静かに進行していたことになる。そして、ここ数年でさらに加速したと言えるのだ。 ■永住者の約6割が女性という衝撃  外務省の「海外在留邦人数調査統計」を見て、特筆すべきことがある。それは、海外永住者の男女別構成比で、女性のほうが男性より多く、約62%を占めていることだ。
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