━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 山田順のメールマガジン「週刊:未来地図」 No.656 2023/02/23 最有力候補ディサンティスと次期大統領選挙(4) 次期アメリカ大統領はなにをすべきか? ウェブで読む:https://foomii.com/00065/20230223090000105836 EPUBダウンロード:https://foomii.com/00065-105796.epub ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2024年11月5日の選挙で決まるアメリカの次期大統領。それまでまだ2年弱もあるというのに、すでに大統領選挙は始まったも同然になっている。 出馬宣言したトランプ前大統領の人気が衰えるなか、共和党ではロン・ディサンティス(Ronald Dion DeSantis、44歳)フロリダ州知事が頭角を現した。民主党では、バイデン現大統領が、80歳という高齢でもまだやる気だ。しかし、世代交代を望む声は強く、今後、どうなるかは予測がつかない。 しかし、誰が大統領になろうと、アメリカ大統領は国内のみならず世界全体に対して大きな責任を果たさなければならない。 [目次] ────────────────────────────── ■次期大統領がすべき4つの課題 ■アメリカはますます分断されていく ■白人がマイノリティになるときがくる ■ミレニアル世代、Z世代が共和党を変える ■世代交代と経済が大統領選挙の焦点に ■中ロとの「新冷戦」にどう対処するのか? ■21世紀の覇権の源泉は「情報」 ■ハーバード大教授の助言 ■レーガンのように大化けする可能性 ────────────────────────────────── ■次期大統領がすべき4つの課題 次期アメリカ大統領は、生半可なことでは務まらない。アメリカ国内の分断・分極化が進んでいるうえ、世界でもアメリカを中心とした西側とロシア・中国側の「新冷戦」が続いている。そうした地政学リスクに加え、地球温暖化という気候変動に対処しなければ、人類の将来は危うい。 ここのところアメリカは衰退した、世界は分極化していくという見方が主流になってきたが、まだまだアメリカは超大国であり、「覇権」(hegemony)を維持している。 もし、今後、アメリカの覇権が崩れるとしたら、世界はどうなるのだろうか? そんな無秩序の世界で、はたして日本はどう生きていけばいいのか? そんなことに思いをはせて、次期アメリカ大統領が対処すべき問題をまとめると、次の4つになるのではないだろうか。 1、国内の分断・分極化を乗り越え、民主体制、人権、法の支配を守り、国を一つにまとめること 2、世界を金融バブルの崩壊から救い、国内および世界経済を持続可能な成長軌道に乗せること 3、中ロとの「新冷戦」に勝ち、世界覇権を維持し続けること 4、リーダーシップをとって地球温暖化に対処すること… … …(記事全文6,383文字)