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山田順の「週刊:未来地図」 ― 日本は、世界は、今後どうなっていくのでしょうか? 主に経済面から日々の出来事を最新情報を元に的確に分析し、未来を見据えます。

山田順(ジャーナリスト・作家)

山田順

山田順の「週刊:未来地図」No.602: ウクライナ戦争“最悪のシナリオ” 。長引けばアメリカは覇権を失いドルは暴落する

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 山田順のメールマガジン「週刊:未来地図」 No.602 2022/03/29 ウクライナ戦争“最悪のシナリオ”   長引けばアメリカは覇権を失いドルは暴落する      ウェブで読む:https://foomii.com/00065/2022032909000092654 EPUBダウンロード:https://foomii.com/00065-92769.epub ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  今日までの報道を見ていると、経済制裁でロシアは追い詰められ、プーチン大統領はいずれ失脚するという見方が優勢だ。とくに日本の報道では、いまや国際社会全体がウクライナの味方で、ロシアは完全に孤立することになっている。  しかし、本当にそうなるだろうか?  今回は、この戦争がもたらす最悪のシナリオを予測してみる。つまり、ロシアは意外にも粘り抜き、経済制裁はブーメラン効果で西側をも疲弊させる。その結果、世界はかつての冷戦時代と同じく完全に分断され、アメリカが世界覇権を失うというシナリオだ。そうなった場合、ドルは暴落する可能性がある。しかも、そうした世界でいちばん割りを食うのは、この日本ではなかろうか? [目次] ────────────────────────────── ■西側の論理はロシアには通用しない ■戦争終結に関する5つのシナリオ ■ウクライナを“生贄”にしてロシアを倒す ■経済制裁とは平たく言うと「兵糧攻め」 ■経済制裁は非人道的、国民が苦しむ ■日本も経済封鎖にあったが4年持った ■メディアが言う「国際社会」はどこにある? ■一見厳しく見えても「抜け穴」だらけ ■「SWIFT」排除の金融制裁は効かない ■経済制裁の成否の鍵を握る中国の出方 ■中ロ経済圏の拡大で米覇権は後退する ■軍を派遣しなければアメリカの負け ■円は完全なローカル・カレンシーになる ────────────────────────────────── ■西側の論理はロシアには通用しない  ウクライナ戦争が始まって1カ月。ロシアが目論んだ短期勝利はなくなり、戦争は泥沼化。このままいくと、長期戦になるのは間違いないという展開になってきた。  ロシアの短期勝利がなくなったことで、アメリカと西側陣営の経済制裁は効いている、やがてロシアは内部崩壊する、プーチン大統領は失脚するというのが、大方の見方だ。日本のメディアは、欧米メディアの受け売りだけだから、いま、そうした情報ばかりを流している。  しかし、この見方は、単なる「希望的観測」ではないだろうか?  ロシア軍の士気は低い。ロシア国内でも反戦運動が起こっている。情報統制にほころびが見え始めた。そして、なによりも経済制裁が効いて、インフレが亢進しているということで、たしかにロシアは追い詰められている。  しかし、プーチン大統領は、欧米のメディア報道では「精神的に追い詰められている」「弱気になっている」とされるものの、実際は意気軒昂だ。3月16日、国民向けの演説に立った彼は、「ウクライナでの特別軍事作戦は唯一の安全保障の手段であり、西側に加担する者は裏切り者だ」と、強調した。
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