━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 山田順のメールマガジン「週刊:未来地図」 No.573 2021/10/16 与野党ともにバラマキ選挙公約の無責任 これでは国も暮らしも破綻する! ウェブで読む:https://foomii.com/00065/2021101612234886201 EPUBダウンロード:https://foomii.com/00065-86393.epub ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ *読者のみなさま* 筆者の失念で、今週の配信が遅れたことをお詫びいたします。以下、今週、火曜日に配信予定だった記事です。繰り返し、配信遅れをお詫びします。 衆議院が解され、今月31日に投開票となった。はたしてどんな結果に? しかし、その結果がどうであろうと、日本経済が復活することはありえず、国も暮らしも破綻に向かって進んでいくとしか思えない。なぜなら、与野党とも選挙公約は財政出動に名を借りたバラマキで、その財源はほぼ国債だからだ。つまり、今後も日本は際限なくおカネを刷り続け、そのツケを次世代、その次の世代へと先送りしていく。 いまさら、政治家の無責任にぶりを告発しても仕方がないかもしれない。しかし、今回ばかりは、それを書き残しておかずにはいられない。 [目次] ────────────────────────────── ■横浜新市長の選挙公約は口先だけだった ■地方選挙ではバラマキ公約で市長が誕生 ■結局バラマキになる岸田「新しい資本主義」 ■野党も自公と同じ口先バラマキ公約を ■ついに財務省トップがバラマキを警告 ■「財務省のイヌ」と批判、非難の嵐 ■いまや絶滅危惧種になった「財政規律派」 ■世界が債務の削減に入るのに日本だけ拡大 ■給料が上がらないのはスキルが低いから ■地方の一般労働者の暮らしが見えていない ■中国、韓国より貧しくなったという現実 ■誰も口にしない議員数の削減と報酬カット ────────────────────────────────── ■横浜新市長の選挙公約に財源なし 日本の政党、政治家がどれほど無責任か、まず、私が暮らしている横浜市の例から紹介したい。8月に行われた横浜市長選挙は、菅義偉・前総理の退陣の引き金を引いた選挙と言っていいだろう。当選したのは、立憲民主党などの野党がたてた山中竹春・横浜市大教授。大差で、自民党の小此木八郎氏を破った。 彼は、争点とされたカジノ誘致問題、コロナ対策の強化とともに、「3つのゼロ」を選挙公約に掲げた。「75歳以上の敬老パス自己負担ゼロ」「子ども(0歳~中学生)の医療費ゼロ」「出産の基礎的費用ゼロ」の3つである。ところが、就任1カ月で、この「3つのゼロ」が実現不可能だということがバレてしまった。 山中氏は、「3つのゼロ」の実現に関して、「新たな劇場建設(約615億円)の中止で財源確保」と訴えてきた。しかし、劇場建設はまだ予算化されておらず、ハナから財源になりえないのである。 この点を市議会で追及された山中氏は、公約について 「適切ではなかった」と述べ、謝るほかなかった。それにしても、選挙公約に掲げるなら、財源に関しては最初からきちんと調べておくべきだろう。あまりにも無責任と言うほかない。… … …(記事全文9,840文字)