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山田順の「週刊:未来地図」 ― 日本は、世界は、今後どうなっていくのでしょうか? 主に経済面から日々の出来事を最新情報を元に的確に分析し、未来を見据えます。

山田順(ジャーナリスト・作家)

山田順

山田順の「週刊:未来地図」No.553:コロナで出生率低下、出生数激減、従来の考え方では少子化は止まらない!

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 山田順のメールマガジン「週刊:未来地図」 No.553 2021/06/08 コロナで出生率低下、出生数激減、      従来の考え方では少子化は止まらない!      ウェブで読む:https://foomii.com/00065/2021060809000081069 EPUBダウンロード:https://foomii.com/00065-81321.epub ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ コロナ禍で少子化が進んでいる。厚生労働省の発表によると、去年の出生率は1.34で、1年間に生まれた子どもの数(出生数)は約84万人。これは、記録的な減少である。  このままだと、日本の人口はどんどん減っていくため、政府は「こども庁」を設置して、少子化・人口減をなんとか食い止めようとしている。しかし、いま考えられている政策では少子化・人口減は止まりそうもない。なぜなのだろうか? [目次] ────────────────────────────── ■生まれてくる子どもの数が大幅に減った ■コロナが収束すれば回復するのだろうか? ■世界的に少子・高齢化は避けられない ■少子化はどのように進んできたのか? ■少子化と「失われた30年」は一致する ■ここ30年で結婚のかたちが大きく変わった ■交際相手がいない「草食男子」が激増 ■なぜフランス、スウェーデンは成功したのか? ■婚外子、事実婚カップルを認めない ■江戸から明治期に標準家庭はなかった ■多様性が進みすぎて生物学的に変化? ■旧来の発想のままの「子ども庁」創設 ────────────────────────────────── ■生まれてくる子どもの数が大幅に減った  1人の女性が産む子どもの数の指標が「出生率」である。6月4日、厚労省は去年の出生率が1.34だったことを発表した。これは、5年連続の前年割れで、前年から0.02ポイントの低下。また、去年1年間に生まれた子どもの数(出生数)も発表され、その数は約84万人。こちらは、1899年に統計を取り始めて以降もっとも少ない数字となった。  ちなみに、都道府県別の出生率は、高い順に、沖縄1.86、島根1.69、宮崎1.68。もっとも低いのは東京で1.13。なお、これまで出生率がもっとも低かった年は2005年で、1.26だった。また、人口維持に必要な出生率(人口置換水準)は、2.07とされている。  少子化に関しては、もう30年も前からずっと言われ続けているので格別驚くことはない。ただ、去年の出生率、出生数の急激な落ち込みがコロナ禍のせいであることは、深く憂慮すべきことだ。なんといっても、これによって人口減が加速し、経済をはじめとした日本の国力がどんどん低下していってしまうからだ。  すでに、日本は人口減社会に突入し、年間の死者数はここ数年140万人弱で推移している。これに対して生まれてくる子どもの数は、前記したように昨年が約84万人だから、1年間で人口が50万人以上も減っていることになる。毎年、毎年、県庁所在地クラスの都市が、一つずつ消えていっているのと同じだ。  日本のコロナ禍は、いまだに続いている。そのため、今年の出生数は昨年を下回るのは確実。シンクタンクなどの試算によると、80万人を大きく下回るという。
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