━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 山田順のメールマガジン「週刊:未来地図」 No.550 2021/05/18 経済も株価も「一人負け」、 ポストコロナで日本は巻き返せるのか? ウェブで読む:https://foomii.com/00065/2021051809000080212 EPUBダウンロード:https://foomii.com/00065-80480.epub ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ アメリカ経済は急速に回復している。欧州もそれに続いている。中国はとっくの昔にコロナ以前の水準に戻った。それに比べて日本経済は低迷したまま、この先、回復する兆しすらない。株価も一時はNYダウと同じように上げたが、いまはNYダウが上げても下がるという悲惨な状況になってきた。 こうした現状のなにもかもが、ワクチン接種の遅れが原因だと、最近のメディアは言い続けている。たしかにそうかもしれないが、では、ワクチン接種が進めば、経済も株価も回復するのだろうか? [目次] ────────────────────────────── ■消費がコロナ禍以前を上回ったアメリカ ■ワクチン接種の進展で開放された人々 ■GDPの約60%を占める小売が壊滅 ■コロナ禍以前の消費税増税で終わっていた ■スーパー、デパート、航空大手、みな赤字 ■NYダウと日経平均が連動しなくなった ■日銀が手を引いたことでなにが起こるのか? ■経済回復で深まる格差と富の偏在化 ■日本のワクチン接種、「発展途上国」並み ■世界がワクチンを確保しているときに「GoToトラベル」 ■経団連という成長阻害の老人集団 ■五輪強行で「円安、株安」が進んでいく ────────────────────────────────── ■消費がコロナ禍以前を上回ったアメリカ 東京五輪開催まで、あと2カ月となった。関係者によると、「いつでも中止を宣言できる」というので、いまさら、この件についてはなにか言う気も起きない。 それよりも気になるのは、経済と株価だ。このまま、日本はいつまで低迷を続けるのだろうか? アメリカをはじめ、世界を見渡せば、日本は「一人負け」という現状である。 とくにアメリカ経済の回復ぶりは目を見張る。2021年1~3月期の実質GDPは、前期比年率換算で6.4%を記録した。成長率も前期の4.3%からさらに高まった。 アメリカ商務省が4月15日に発表したデータによると、今年3月の小売りの売上高は、対前月比で9.8%増という大幅な伸びになった。対前年同月比では、小売総額はなんと27.7%増、外食は36.0%増、ガソリンは34.8%増となっている。 すでにアメリカの消費は回復し、コロナ禍以前を上回るようになってきたのだ。 消費を牽引しているのが、高級品市場である。 アメリの3月の宝石販売は、前年同月比で約2倍に拡大した。LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンのアメリカ市場における1~3月期売上高は、時計・宝飾品が好調で、比較可能な前年同期比で23%増となった。NYのサザビーズの売上も急伸した。コロナ禍のなかの金融緩和で、市場に溢れたマネーが株をはじめとする金融資産に向かうとともに、高級品市場にも向かったのである。… … …(記事全文8,425文字)