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山田順の「週刊:未来地図」 ― 日本は、世界は、今後どうなっていくのでしょうか? 主に経済面から日々の出来事を最新情報を元に的確に分析し、未来を見据えます。

山田順(ジャーナリスト・作家)

山田順

アベノミクスはもう限界。来年からインフレ下の不況が深刻化する

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━       山田順のメールマガジン「週刊:未来地図」    No.000 2013/10/22 アベノミクスはもう限界。来年からインフレ下の不況が深刻化する     ウェブで読む:http://foomii.com/00065/2013102209000017864     EPUBダウンロード:http://foomii.com/00065-18528.epub ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  アベノミクスによる上辺だけの好景気(バブル)が、じきに崩壊しようとしています。このまま行くと、暮れのボーナス時期に、いくら待っても給料が上がらない。上がるのは物価だけということが、鮮明になって来るでしょう。  そうなると、来年はインフレ下の不況(スタグフレーション)になる可能性大です。そろそろ、いろいろな意味で、近未来に備えるべきではないでしょうか? [目次]────────────────────────────────── ■景気がよくなるということはどういうことか? ■メディアが伝える内容と乖離した現実 ■マンションバブル、高級品が売れているの「ウソ」 ■腹が立つ「ゆるキャラ」ブームで赤字垂れ流し ■やはりアベノミクスはトリックだった ■日銀が戦後世界で初めてやった異常な政策 ■「誰かの資産」=「誰かの負債」というセオリー ■不良債権が発生したらどうしたらいいのか? ■モノを買える人々を大量につくり出すこと ■給料が上がるは真っ赤なウソ「上げる上げる詐欺」 ■「NISA」は庶民のお金を巻き上げる撒き餌 ■日本のガラパゴス金融機関の収益の柱とは? ■「情報の非対称」を利用して素人をカモる ■資産の半分以上は外貨建てにすべきだ ■将来不安があるからなにかにすがろうとする ────────────────────────────────────── ■景気がよくなるということはどういうことか?  あまりに単純な質問だが、今回は、ここから始めたい。その質問というのはこうである。 「あなたは、景気がよくなるということは、どういうことだと思いますか?」  たとえば、デパートはいつも人であふれている。街の飲食店はいつも混んでいる。行楽地、観光地はどこも沢山の人でにぎわっている。コンサートや映画館は満員。人気のクルマや電気製品などは品薄で、入荷待ち。タクシー乗り場に行列ができ、なかなか順番が来ない。  このような光景を目にすれば、誰もが「ああ、景気がいいんだな」と思うはず。では聞きたい。最近、このような光景をあなたは目にしただろうか?  アベノミクスはそろそろ1年になろうとしている。   この間、メディアは、少しずつ景気がよくなってきたことを伝えてきた。輸出が伸びた。デパートでは高級品が売れ出した。コンビニも前年比で売上が伸び、個人消費は好調になった。最近では、ユニクロが1兆円企業になった。オリンピック招致の影響で、東京のベイエリアのマンションに引き合いが殺到……などだ。  しかし、その一方で、福島原発の汚染水漏れは毎週のように新しい事故が発覚している。JR北海道では事故が続いている。毎日のように、殺人事件などの凶悪事件が起きている。自殺者も減っていない。  いったい、このどちらの日本が、本当の日本なのだろうか? ■メディアが伝える内容と乖離した現実  福島原発の汚染水漏れが止まらないのは、作業員による単純ミスが繰り返されているからだという。それでメディアは、東電の責任を追及する。しかし、いくら東電を悪者に仕立て上げたところで問題は解決しない。  信じられないような事故が続く本当の原因は、事故から2年経って、ベテラン作業員がいなくなったからだ。ベテラン作業員は、すでに放射線を規定分量の上限まで浴びたので、もう作業ができない。そこで、新しい作業員を入れた。   しかし、その際、賃金を下げたため、素人同然の作業員しか集まらず、たとえばボルトを締めることさえできないという。  結局、お金がない、資金不足が、その原因だ。  JR北海道の事故の原因も、会社が怠慢、幹部がいい加減だからではない。それもあるが、本当の原因は、赤字路線だらけで予算が足りず、その結果補修ができなかったからだ。JR北海道は国から補助金をもらっていても、経営が成り立たない。  すでに北海道は、人口減、産業の衰退などから、鉄道路線が不必要になっている。
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