━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 山田順のメールマガジン「週刊:未来地図」 No.040 2013/06/11 スマホで“常時オンライン生活”の先にある「衝撃的な未来」とは? ウェブで読む:http://foomii.com/00065/2013061109000015960 EPUBダウンロード:http://foomii.com/00065-16633.epub ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 成長戦略の中身の薄さから株価も崩れ、アベノミクスも危うくなってきました。しかし、もうこの件については書きすぎた感じがするので、今回はぜんぜん違うトピックにします。それは、スマホとコンピュータについてです。これは、このメルマガのテーマである「未来地図」の世界です。 最近、街を歩いていても、電車に乗っていても、スマホがやたら目につきます。そういう私も、スマホが片時も離せなくなってきました。こうした生活がはたして幸せなのでしょうか? [目次]─────────────────────────────────── ■歩きスマホは事故の元、アメリカでは罰金も ■どこに行ってもスマホをやる「スマホ依存症」 ■家族全員が「iPhone」を持ってから変わったこと ■「スマホ依存症」は「インターネット依存症」のこと ■6以上は重症「スマホ依存度チェックリスト」 ■『WSJ』紙が紹介するスマホの使い方マナー ■やはり「デジタルデトックス」は必要か? ■2045年、人工知能(AI)コンピュータが地球を支配する日 ■ 私たちは『攻殻機動隊』の「義体化」人間になるのか? ────────────────────────────────────── ■歩きスマホは事故の元、アメリカでは罰金も 去る5月27日、東京のJR四ツ谷駅の中央線ホームで、小学5年生の男児(10)がホームから転落した。幸い電車との接触は免れたが、顔などを負傷して、ニュースで大きく取り上げられた。目撃者によると、この男児はスマホを見ながらホームの端を歩き、なにかにつまずいたように見えたという。 最近、こうした「歩きスマホ」事故が続出している。 スマホの場合、ガラケーに比べ画面に意識が集中するので、周囲の状況がわかりにくくなる。ゲームをやっていたりしたら、これは危ない。夢中になって、人にぶつかったり、自らつまずいて転倒したりする。こうなると、スマホは「歩く凶器」になってしまう。 今年4月にヤフージャパンでは、『法律や条令での 「歩きスマホ」の規制が必要か』を問うネットアンケートを実施している。その結果は、75%が「必要だと思う」と回答したという。 また、アメリカのネバダ州では、昨年、「歩きスマホ規制条例」が成立、違反者には85ドルの罰金が課されるという。 ■どこに行ってもスマホをやる「スマホ依存症」 「歩きスマホ」も多くなったが、もっと多いのが「車内スマホ」だ。東京で地下鉄に乗ると、いまや乗客のほとんどがスマホを見ているのは当たり前になった。以前は、学生や若いサラリーマン、OLが多かったが、最近は、中年、老年問わず、スマホの画面を見ている。 その結果、本や新聞を読んでいる人間は、ほとんどいなくなった。 じつは私も、最近は「車内スマホ」族だ。以前は、新聞や本を読んでいた。しかし、いまはスマホでメールとニュースをチェックし、気になるブログ記事を読んでいる。そうすると、バッグの中に入れた新聞や本を取り出さないうちに目的地に着いてしまう。 取材先に行っても、打ち合わせに行っても、時間があくとスマホをチェックするようになった。こうなると、完全な「スマホ中毒」「スマホ依存症」である。これで、ツイッターやフェイスブックをやったら、毒が回り過ぎると思い、これだけは止めている。 スマホとガラケーの違いは、いまさら書くまでもないと思う。ガラケーは電話の進化形だが、スマホはコンピュータの進化形だということだ。つまり、スマホはネット接続端末であり、これにはまると「常時接続人間」になってしまう。言葉を替えると、「オンライン人間」だ。 本来の私たちの暮らしは、「オフライン」だから、「オンライン常時接続」生活は異常と言うしかない。 ■家族全員が「iPhone」を持ってから変わったこと 私の家は家内と娘と3人家族。娘は独立して一人暮らしをしているが、ソフトバンクの家族割引で3人とも「iPhone」を持っている。そして、PCは娘も私も「Mac」で、デスクトップとラップトップの両方を使っている。もちろんWindowsのPCも持っていて、これも使っている。また、娘と家内は「iPod」も持っているし、私の場合、仕事の関係で「iPad」や「Kindle」なども持っている。 これだけ、コンピュータに囲まれた生活をするなどと、10年前は夢にも思わなかった。 こうなると、朝起きてから寝るまで、ほとんどどれかの端末に触れている。つまり、オフラインでいるときより、オンラインでいるときのほうが圧倒的に長い。 では、オンラインとオフラインではどう生活は変わったのだろう?… … …(記事全文6,509文字)