… … …(記事全文3,266文字)<投機筋の持ち高調整を消化も、上昇基調は変わらず>
COMEX金先物相場は2月24日の1オンス=2,974.00ドルをピークに、28日には2,844.10ドルまで急反落する展開になった。年初の2,641.00からトランプ米政権の誕生と前後して300dドル超の急伸地合を形成していたが、調整局面に入っている。投機筋が大きく買い進んでいたが、昨年9月と同様にネットロング(買い越し枚数)が30万枚を超えると、持高調整のニーズが強くなっている。直近の2月25日時点のネットロングは26万1,625枚まで減少しているが、昨年11月の調整局面では23万枚まで減少していただけに、しばらくは持高調整によるふるい落とし的な調整圧力に注意が必要な地合になろう。
今年のCOMEX金先物市場では、トランプ米政権の関税導入によって、米国内金価格が急騰するリスクへの対応が活発化していた。貴金属が関税の対象になるか否かについてトランプ大統領は何も語っていないが、仮に10%や25%といった関税が課せられれば、その分だけCOMEX先物相場は値上がりが支持されるためだ。このため、世界の金地金が大量に米国に持ち込まれ、そうした動きと連動してCOMEX金先物相場は急伸していた。