… … …(記事全文2,925文字)<トランプ米大統領は、原油価格引き下げに本気>
トランプ米大統領は1月23日、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の講演と討論にオンラインで参加した。コモディティ市場に関連するものとしては、「サウジアラビアなど石油輸出国機構(OPEC)に対して、石油コストの引き下げを要請するつもりだ」と発言したことが注目を集めた。20日の大統領就任演説では、米国内の増産による原油価格の引き下げを強く志向する姿勢を示していたが、国内増産に留まらず、OPECに対しても原油価格引き下げのための対応を求めた格好になる。
【NYMEX原油先物相場(日足)】
従来からのインフレ鎮静化の視点に加えて、原油価格が下落すれば「ロシアとウクライナの戦争はすぐに終結するだろう」として、戦争終結を促す視点でも原油価格が高すぎるとの認識を示した。「現在の原油価格は戦争を継続するのに十分な高値であり、この原油価格を引き下げれば戦争を終結させることができる」として、現在の戦争状態継続はOPECにある程度の責任があるため対応を促すとした。