□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年10月19日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 増産しても増産しなくても厳しい原油需給環境、欧州は脱炭素推進を加速で対応 =================================== <IEAの警告、投資拡大が必要不可欠> NYMEX原油先物相場は、12月限で1バレル=83.18ドルまで上値を切り上げる展開になっている。8月23日の61.11ドルをボトムに急伸地合が続いている。過熱感は間違いなく強くなっているが、冬の需給ひっ迫化に対する警戒感がそれ以上に強く、高値更新サイクルが維持されている。 10月20日が11月限の取引最終日になるため、目先はロールオーバー絡みの売買で突発的な急落対応を迫られるリスクは想定しておく必要がある。10月18日終値だと、11月限の82.44ドルに対して12月限は81.69ドルとなっており、僅か1か月の受け渡し期間の違いで0.75ドルもの逆サヤ(期近高・期先安)が形成されている。今年の傾向としては、当限の取引最終日の直前に当限の急落地合が期先限月の急落を招くパターンが続いているため、今後2営業日の値動きに対しては注意が求められる。ただ、いずれも取引最終日に絡んだ急落地合は数日で解消されることが多く、仮に20日前後に急落する場面がみられれば、改めて買いポジションを構築する好機との評価になる。… … …(記事全文4,629文字)