□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年10月8日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 米国は原油高への対抗策を検討も、有効なカードは使えないものばかり =================================== <止まらない原油高> 原油相場の高騰が続いている。NYMEX原油先物相場の10月6日高値は、1バレル=79.78ドルに達している。8月23日にはパンデミックによる需要不安を背景に一時61.74ドルまで下落していたが、そこから僅か1か月半で最大18.04ドル(29.2%)の急伸地合が形成されている。8月末にメキシコ湾を大型ハリケーンが直撃したことで大規模な供給障害が発生した特殊な事情もあるが、そこにパンデミックの急速な収束による需要拡大、更に産油国の供給能力に対して懐疑的な見方が重なった結果、2014年11月以来の高値を更新している。 10月7日には74.96ドルまで、僅か1日で直近高値から4.82ドル急落する展開になったが、翌日には79ドル台まで切り返しており、スピード調整のニーズが高まる一方で、依然として押し目買いのニーズも極めて強いことが確認できる状況になっている。… … …(記事全文3,849文字)