□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年10月6日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 米国産穀物は収穫期の消化を進める時期、米中通商環境と原油高が不確実要素に =================================== <収穫圧力と四半期在庫の上値圧迫> 米国産穀物の収穫作業が着実に進展している。米農務省(USDA)によると、10月3日時点の収穫進捗率は、トウモロコシが前週比11%上昇の29%(前年同期24%、平年22%)、大豆が同18%上昇の34%(前年同期35%、平年26%)となっている。産地では、中部でやや雨がちの天候によって農作業が抑制されたが、プレーンズの大部分では乾燥した天候になっており、収穫作業が順調に消化されている。例年と比較しても特に目立った天候リスクを確認することはできない。 いわゆるハーベスト・プレッシャーが着実に高まる時間帯であり、このハーベスト・プレッシャーを相殺するポジティブ材料がみられない場合には、穀物市場ではファンドの買い玉整理の動きが上値を圧迫し易い相場環境が続くことになる。上値が圧迫される展開を前提に、そこに修正を迫る動きの有無が注目されることになる。… … …(記事全文3,889文字)