□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年10月5日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== OPECプラス会合は増産加速見送り、産油国の論理と消費国の論理と考える =================================== <増産加速期待を裏切るOPECプラス> 石油輸出国機構(OPEC)プラスは10月4日に第21回閣僚級会合を開催し、11月には協調減産の規模を日量40万バレル削減する(=増産する)との合意内容を再確認した。7月18日の閣僚級会合において、年末に向けて月に日量40万バレルのペースで増産を進めることが合意内容になっているが、その合意内容について修正の必要性はないとの判断が下された格好になる。 その意味では何らサプライズのない無難な会合だったとも評価できるが、今会合に関しては政策調整が行わなかったことがポジティブ材料視されている。というのも、事前のマーケットではOPECプラスが増産ペースを加速させる可能性が報じられていたためだ。例えば、Reutersは9月30日付で、「増産幅拡大も視野に入れた話し合いが続いている」との複数の関係者の発言を報じている。具体的な規模や時期については示されていないとしたが、「追加的な増産」、「一カ月だけ増産幅を80万バレルにして次の月はゼロにする方法」などが検討されていることが示唆されていた。… … …(記事全文3,642文字)