□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年10月1日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 天然ゴム相場と非鉄金属相場との乖離を考える、モンスーン警戒と需要不安 =================================== <安値修正と順サヤ強化> JPX天然ゴムRSS先物相場は、中心限月で9月21日の1㎏=193.70円をボトムに、足元では210円水準まで切り返している。中国不動産大手・中国恒大集団の経営不安に伴うリスクオフ圧力もあり、9月21日には年初来安値を更新していた。しかし、その後は安値修正の動きが優勢になり、9月6日以来の高値を更新している。同日高値213.50円も上抜くと、チャート上では220円まで上値抵抗抵抗線が切り上がる。 ただ、最近のゴム相場の反発に関しては、急落地合の反動との評価が妥当だろう。当初は原油高や株高環境の影響も指摘されていたが、原油高が一服し、株価が軟化し始めた後も、ゴム相場は堅調地合を保っている。何かゴム相場独自の買い材料が浮上しているのであれば分かり易いが、現状ではコモディティ市場の中でゴム相場のみが強力な上昇トレンドを形成するようなテーマは見当たらず、安値修正の動きが投機買いによって勢い付いているのが現状と評価されよう。… … …(記事全文3,889文字)