□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年9月2日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== OPECプラス会合は政策調整見送り、原油市場の地合に変化の兆候 =================================== 石油輸出国機構(OPEC)プラスは9月1日に閣僚級会合を開催したが、結果的には従来の合意内容を確認する動きに留めている。7月17日の前回会合後に、原油市場を取り巻く環境は大きく変わった。前回会合時点では、ワクチン接種の普及で日常生活を取り戻す動きが強まり、強力な需要回復圧力が国際原油需給を一気に引き締める展開が想定されていた。しかし、実際には新型コロナウイルスの「デルタ株」がインドから東南アジア、更には中国や日本、欧米などにも広がりを見せ、8月は逆に需要の先行き不透明感、下振れ圧力が警戒される状況に転換していた。 このため、今会合では需要環境の変化に対応して産油政策を変更すべきか否かがテーマになったが、従来の合意内容に沿う形で9月は日量40万バレルの減産規模縮小を実施し、これを10月も続ける方針が確認されている。… … …(記事全文2,776文字)