□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年9月1日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== シカゴ穀物相場にも発生したハリケーンの余波、収穫期が近付く中での混乱 =================================== <ハリケーン「Ida」とシカゴ穀物相場> CBOTトウモロコシ先物相場は1Bu=500セント台での取引が続いているが、足元ではやや上値の重さが目立つ状況にある。米農務省(USDA)が米国産のイールド見通しを引き下げた8月12日の594.25セントが直近高値になるが、足元では530セント台まで値下がりしている。大豆先物相場も8月17日の1,379.75セントが直近高値であり、足元では1,300セント台を割り込む展開になっている。 短期目線では、ハリケーン「Ida」の影響を受けた状態にある。すなわち、ハリケーンがガルフの穀物輸出体制に障害をもたらしたことで、米国産穀物の出荷障害が警戒されているのだ。米国産穀物の輸出抑制は、米国産の価格に対しては下押し圧力、逆に中国や日本など輸入国の価格に対しては押し上げ圧力になるが、シカゴ穀物相場は米国産の需要減退リスクとしての消化を進めている。… … …(記事全文3,482文字)