□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年8月30日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== ジャクソン・ホール後の金相場、2014年テーパリング時の相場パターンか =================================== <ジャクソン・ホールを金相場は買いで通過> 8月27日にジャクソン・ホールの経済フォーラムでパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演が行われたが、同日のCOMEX金先物相場は1オンス当たりで前日比24.30ドル高の1,819.50ドルと急伸した。近年のジャクソン・ホールは金融政策のガイダンス発表の場と化した感が強いため、金相場にとって転換期になる可能性が高いイベントになる。今回も、強力なタカ派姿勢が示されると金相場の急落を促し得るイベントとして注目されていたが、結果的には少なくともマーケットにおいてはタカ派のサプライズはなかったと評価されたことが窺える。 米長期金利は前日の1.354%から1.310%まで低下し、ドル指数は同93.06ポイントから92.69ポイントまで低下する一方、S&P500種は前日比39.37ポイント高の4,509.37ポイントまで上昇し、改めて過去最高値を更新している。ハト派評価が優勢だった際の相場パターンであり、この流れの中で金相場も地合を引き締めた。… … …(記事全文4,507文字)