□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年7月28日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 7月原油相場のボラティリティの高まりを考える =================================== <7月の急落は内部要因の影響大きい> NYMEX原油先物相場は7月6日の1バレル=76.98ドルを最後に、約3週間にわたって高値更新が見送られている。需給引き締まり観測を背景に2014年11月以来の高値を更新していたが、7月20日の65.01ドルまで急反落した後に72ドル水準まで切り返すなど、特にここ2週間は荒れた相場展開になっている。 ボラティリティが極めて高い状況になっているが、持ち高調整との評価が基本になる。原油相場が直近安値を記録している7月20日は、2021年8月限の取引最終日であり、受け渡し申告日の開始を前にこれまでの急騰相場の反動圧力が生じ、受け渡し申告日開始で安値修正が促されたとの理解で十分だろう。その意味では、直近安値65.01ドルは内部要因環境の影響が大きく、必ずしも需給要因で形成された安値と見る必要はない。… … …(記事全文3,803文字)