□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年7月29日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== テーパリングを急がないFOMC、実質金利低迷の金相場支援が再開か =================================== <テーパリングの戦略に多くの選択肢を残す> 7月27~28日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されたが、マーケットはほぼ無風で通過した。声明文では、「経済活動と雇用の指標は引き続き力強さを増した」と、正常化に向けての進展が続いていることが報告されている。「経済の道筋は引き続き、ウイルスの行方に左右される」との文言は維持されたが、最近のデルタ株の感染拡大について踏み込んだ言及が行われることはなかった。 量的緩和政策については、「経済はこれらの目標(=最大雇用と物価安定)に向けて前進しており、委員会は今後の会合で引き続き進展を評価する」との文言が新たに挿入された。これは、量的緩和政策がその役割を終えつつあることを示すものであり、テーパリング(資産購入の縮小、停止)の議論が開始されていることが、声明文レベルでも初めて表明された。… … …(記事全文2,908文字)