□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年7月5日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== なぜOPECプラスは協調減産の延長を議論し、UAEがそれに反対しているのか =================================== <OPECプラスは保守的な増産合意に留める> 石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどで構成される「OPEC」プラスは7月1日に閣僚級会合を開催したが、合意に達することはできなかった。翌2日の継続協議において、8~12月に減産規模を日量200万バレル縮小することを合意したが、協調減産の期間を来年4月から12月まで延長する案についてはOPEC加盟国であるUAEの反発で合意に達することができず、5日に更に追加協議が行われる予定になっている。 新型コロナイルスのワクチン普及によってコロナ禍によって大きなダメージを受けた石油需要は回復傾向にあり、それに応じてOPECプラスは段階的に減産規模の縮小を進めている。今会合では未だ合意が形成されていなかった8月以降の産油政策について協議が行われたが、5カ月の累計で日量200万バレルの減産規模縮小(=増産)に関しては、保守的な対応と評価できよう。… … …(記事全文3,993文字)