□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年5月18日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 5月の金相場高を読み解くもう一つの視点、BTC市場の混乱も影響か? =================================== 金相場が騰勢を強めている。COMEX金先物相場は5月17日の取引で1オンス=1,850ドルの節目を上抜き、更に長期トレンドとして重視される200日移動平均線(1,853.00ドル)も上抜いた。2月1日以来となる約3か月半ぶりの高値を更新している。 ファンダメンタルズの視点では、実質金利抑制が投機筋の物色意欲を強めている結果と言える。前週は4月消費者物価指数(CPI)で米国内インフレ圧力の強さが再確認された。これが一時的なものか長期的なものかは議論があるが、いずれにしても足元で強力なインフレ圧力が発生していることは間違いない。一方で、米連邦準備制度理事会(FRB)はこうしたインフレ圧力に対応する意向がない模様であり、複数の当局者が4月消費者物価指数の発表後もインフレ圧力は一時的であり、FRBの政策目標には到達しないとして、金融緩和政策見直しの必要性を否定している。… … …(記事全文3,135文字)