□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年4月21日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 原油価格マイナス化から1年 / インドの需要ショックは深刻も乗り越え可能 =================================== <マイナス価格からの1年で100ドル高> 2020年4月20日にNYMEX原油先物相場が1バレル=マイナス40.32ドルと過去最安値を記録してから、ちょうど1年が経過した。NYMEX原油先物の2020年5月限の受け渡し申告日を控えた特殊要因の影響があったとは言え、原油価格がマイナス化したのが1年前の4月20日だった。 当時を振り返ると、新型コロナウイルスの感染被害が中国から欧州、そして米国にも波及し、需要の急激な喪失が原油需給環境を一変させた。どこまで感染被害が広がるのか、どの程度のリスクがあるイベントなのか、過去の経験則が通用しなかっただけに、当初は需要の蒸発とも言える動きに何ら対応することができなかった。その結果として世界各地で過剰供給が発生し、だぶついた在庫が原油相場の急落を促していた。… … …(記事全文4,420文字)