□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年4月12日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== ドル高と過去最大の米貿易赤字の共存環境 / ハンガリー中央銀行の動きが意味すること =================================== <米金利上昇と連動した金相場安が一服> COMEX金先物相場は、3月8日の1オンス=1,673.30ドル、3月31日の1,677.30ドルでダブルボトムを形成し、4月は8日に一時1,759.40ドルまで切り返し、2月26日以来となる約1か月半ぶりの高値を更新した。足元では1,730ドル台後半まで軟化しているが、急落地合に対しては一服感が浮上し始めている。 金相場の反発を促しているのは、米長期金利の動向だ。米長期金利は1月に1.0%の節目を突破し、3月30日には1.776%を記録していた。歴史的には低金利環境に変化は見られないが、金相場は米長期金利の動向をほぼ唯一の売買指標とする傾向を強めているだけに、金利上昇圧力がそのまま金相場の上値を圧迫する展開が続いていた。金利・配当を生まない金市場にとって、無リスクの国債利回りが上昇することは、金保有に際して機会損失が発生することを意味する。… … …(記事全文4,519文字)