□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年4月13日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 天候相場への移行が進むシカゴ穀物相場、マクロ需給要因の買いは一服 =================================== <天候相場入りはダウンサイドリスクを高める> シカゴ穀物相場は、2021/22年度の天候相場入りを打診する局面になっている。4月9日に米農務省(USDA)需給報告が発表されたが、20/21年度需給を手掛かりとした売買は盛り上がりを欠いており、「20/21年度の需給相場」から「21/22年度の天候相場」への移行が進むことになる。この時期は、詳細な需給分析よりも作付け・発芽環境がイールド見通しを押し上げる方向に作用するのか、それとも押し下げる方向に作用するのか、相場ロジックは単純だが、中長期的な予想は難しい時間帯になり、気象予報の修正状況に応じた柔軟な対応が求められることになる。 USDAは4月12日に今年2回目となる「クロップ・プログレス」を公表したが、4月11日時点のトウモロコシ作付け進捗率は前週比2%上昇の4%となり、前年同期の3%、5年平均の3%に概ね沿った数値になっている。作付意向面積の数値が大きかった上位3州の数値も見ておくと、アイオワ州が1%、イリノイ州が5%、ネブラスカ州が0%となっており、主要生産地でも作付け作業に着手する動きが始まったばかりの状態にある。… … …(記事全文4,209文字)