□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年11月06日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 7~9月期の金需要は前年並みも、項目間では勝者と敗者に割れる =================================== <7~9月期の金需要は前年並みだが、荒れている> 産金業界団体ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)は11月5日、「Gold Demand Trend」の最新版を公表した。7~9月期の金価格はロンドンFixingで前年同期の1オンス=1,213.2ドルから1,472.5ドルまで21.4%の急騰となっているが、金需要は一定の底固さを見せた格好になる。総需要は1,126.9トンだが、前年同期の1,122.1トンからは4.8トンの微増となっている。金価格の高騰圧力を、需給バランスは無難に消化していると評価できよう。 項目別では、宝飾需要が前年同期比18.6%減の479.9トン、テクノロジー需要が同3.7%減の82.2トンとなっており、加工需要全体では同16.7%減の562.1トンと低調だった。宝飾需要は、金価格高騰の影響に加えて、世界経済環境の悪化を受けて、金購入を取りやめる消費者が多かったことが報告されている。… … …(記事全文3,660文字)