□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年10月25日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 東京ゴム10月限納会値は今年最低、タイでも真菌病の感染が報告されるも =================================== <上昇しているのは期先限月のみという現実> 東京商品取引所(TOCOM)天然ゴム先物市場では、サヤバランスが大きな動きを見せている。7月12日には当先で一時1㎏=54.60円の逆サヤ(期近高・期先安)が形成されたが、その後はゴム相場の急落と連動してサヤが縮小に転じ、8月下旬から9月上旬にかけては0~10円程度の緩やかな順サヤ(期近安・期先高)にシフトしていた。しかし、10月入りしてからは、急落が続いていたゴム相場の反発と連動する形で順サヤが一気に拡大に転じ、10月23日には22.00円の順サヤが形成されている。 このロジックは極めて単純であり、期先限月の上昇に対して期近限月が全く対応していない結果である。10月25日時点で直近2週間の値動きをみてみると、当限は3.20円安の147.10円に対して、期先は8.30円高の168.30円となっている。すなわち、ここ最近のゴム相場の上昇は期先限月に限定されたものであり、当限は今年最安値圏での低迷状態を維持しているのだ。… … …(記事全文3,725文字)