□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年09月30日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 10月原油相場のアノマリー / サヤからみた原油価格の正常化の度合 =================================== <10月の原油相場が下落し易い理由> 10月の原油相場は値下がりし易い傾向にある。過去の上昇確率をみてみると、10年で50.0%、20年で40.0%、30年で33.3%となっている。過去10年だと1月の30.0%と5月の40.0%に次ぐ3番目にパフォーマンスが悪い月だが、20年と30年でみると最もパフォーマンスが悪い月になる。過去30年の平均価格変動率は-3.09%であり、これは11月の-3.70%に次ぐ悪い数値になる。中央値でみると、3.54%安であり、これは全ての月で最も悪い数値になる。 もちろん、10月の原油相場は間違いなく値下がりするといった議論にはならないが、10月は下落し易いのみならず、下落した際の下落率も大きくなる傾向になる。例えば、2018年は-10.84%、14年は-11.65%、08年は32.62%など、10%を超える急落も珍しくはない。昨年の場合も10月が-10.84%、11月が-22.02%、12月が-10.84%となっており、10月から年末に向けて原油相場は下落し易い季節トレンドにある。… … …(記事全文3,855文字)