□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年09月20日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 安値低迷状態でバランスが取れた天然ゴム、産地相場は均衡状態が続く =================================== <天然ゴムと原油との関係性> 天然ゴム相場の方向性が定まらない。東京商品取引所(TOCOM)天然ゴム先物相場は、6月7日の1㎏=207.90円をピークに8月26日の155.40円まで、52.50円の急落相場になった。しかし、その後は1ヵ月近くにわたって安値更新は見送られており、急落相場には一服感が強くなっている。ただ、9月17日の173.90円が戻り高値であり、20日安値は160.20円に達するなど、決定打を欠いている。8月以降は、総じて155~175円水準をコアレンジとした取引に留まっている。 9月14日にサウジアラビアの石油施設が攻撃を受け、世界の原油供給の約5%が一時消失した。これを受けて週明け16日の国際原油相場は最大で15.6%の急伸相場になった。天然ゴム市場の視点では、1)一部代替性のある合成ゴムの原料価格上昇、2)インフレ圧力強化の二つの視点でポジティブ材料との評価が基本になる。… … …(記事全文4,406文字)