□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年08月29日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== アノマリーからみた9月の投資戦略 ~ダウ平均と金相場の季節性~ =================================== <8月に続いて9月も危険な株式投資> 8月のダウ工業平均株価は、8月28日時点で前月比828.17ドル安となっており、5月の1,777.87ドル安に続いて、今年2回目の下落月になりそうな情勢になっている。まだ2営業日残されているために辛うじて上昇月に転じる可能性も残されているが、仮に8月に前月比マイナスで終わると2016年以来のことになり、トランプ政権誕生後では初めての8月安になる。 直接的には米中対立の激化で世界経済見通しが悪化し、不確実性が増している影響が指摘可能である。米中両国が強硬姿勢を崩さない中、投資家のリスク選好性が後退しており、株式市場からの資金引き揚げが進んでいるというのがファンダメンタルズ分析の視点になる。実際に、各国経済指標は軒並み下振れしており、好調を保っていた米国でもMarkit発表の8月製造業PMIが約10年に活動縮小の領域である50ポイントを割り込んだことはシンボリックである。… … …(記事全文3,183文字)