□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年07月14日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。IEA月報を読み解きます。原油相場は需要見通し引き上げの一点で買い反応を示したが、どのような報告が行われているのか主要論点について解説します。 =================================== 失われた原油需給リバランスへの信認、IEAはそれが正しいか誤りか判断保留 =================================== <6月とは異なるIEA月報への反応> 国際エネルギー機関(IEA)が7月の「Oil Market Report」を公表した。前回6月の報告では、協調減産合意の期限が切れる来年3月までに在庫が5年平均に回帰するのは難しいとの見方を示したことが原油相場の急落を促していたが、今報告では主に需要環境について楽観的な評価が目立ったことが、原油相場を押し上げている。 NYMEX原油先物相場は、7月13日の取引で前日比0.59ドル高の1バレル=46.08ドルとなっている。決して上昇幅が大きいとは言えないが、4営業日続伸となった。少なくとも今回のIEA月報は原油価格に大きなダメージを与えなかったことが確認できる。… … …(記事全文4,424文字)