□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年09月15日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。先週後半から週明けにかけて、IEA月報、OPEC月報、ゴールドマン・サックス・グループから相次いで2016年の国際原油需給見通しが報告されました。それぞれに共通する部分、異なる部分がありますが、これら三つの需給見通しをどのように評価すれば良いのかを検証します。主にIEA月報の紹介になりますが、先月とはかなり様相の異なる分析・解説・需給見通しが行われています。 =================================== IEAは16年後半の需給均衡を予測も、GSは20ドルを試すシナリオも指摘 =================================== <IEAは16年下期に需給均衡化の可能性を指摘> 国際エネルギー機関(IEA)は9月11日に発表した最新の「Oil Monthly Report(石油月報)」において、原油相場の急落が供給のタイト化を招いていることを報告した。2016年の石油輸出国機構(OPEC)非加盟国の産油量見通しは日量5,770万バレルとされているが、これは15年から約50万バレルの落ち込みになる。IEAによると、OPEC非加盟国の産油量が前年比でここまで大きく落ち込んだのは1992年のことであり、その1992年は前年12月にソビエト連邦が崩壊して、ロシア産原油が日量100万バレル規模の減産を強いられた年である。その当時とは市場規模そのものが拡大しているために単純比較はできないが、昨年後半から続く原油相場の低迷は、OPEC非加盟国にとってソビエト崩壊に匹敵する衝撃を与えているとも言えよう。… … …(記事全文5,209文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)