■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ <1ヶ月にビジネス書5冊を超える知識価値をe-Mailで> ビジネス知識源プレミアム(水曜刊:660円/月:税込):Vol.1297 <Vol.1297号:2023年の金融と経済> 2023年1月4日:転換期2年目、2023年に予想できること ウェブで読む:https://foomii.com/00023/20230105080000103985 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ホームページと無料版申し込み http://www.cool-knowledge.com 有料版の申込み/購読管理 https://foomii.com/mypage/ 著者へのメール yoshida@cool-knowledge.com 著者:Systems Research Ltd. Consultant吉田繁治 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 元旦は、水色の空を背景に、薄い雲がたなびく晴天でした。家人に「おめでとう、今年もよろしく」と定型の挨拶をする。挨拶は心を開くものです。午前10時に、お節と燗をした松竹梅。近くの割烹『富永』のものでした。 30品くらいが、2人前並ぶ2段重は、全品の材料を厳選しているようであり、「美味しいものを食べていただきたい」という店主の構えが、こもっているものでした。食も、コミュニケーションの一種でしょう。 木工職人の最高峰にあり、見えないところまで趣を凝らした宮大工の精神に共通します。料理は文章や工芸のように、「藝」の領域に至ることができるものです。なお現代は新建材と電動工具により、道具を自調していた一般の大工さんの,刃物への腕は、なくなっています。 いつだったか、大工さんに、のこぎりの目立てはできますかと尋ねると、今は電動工具なので、目立てやカンナを研ぐことはしませんということでした。 進歩か退歩か。中世的な職人の世界に入りこんだ、分業の資本主義がもたらした変化です。資本主義では、マネーで建築の成果を計る。近世の刀鍛冶では、資本主義はなかった。アダム・スミス的分業と機械制生産のための、設備・機械のマネーでの購入が、近代資本主義の本質です。 大型店やチェーン店の料理人の、標準化を図る技術水準はどうか? 近所の60歳代に見える料理店主は、「百貨店のお節は、買ってはだめですよ」という。事故を防ぐため、防腐剤が混じっている。大量に売れる百貨店のお節は、6月や8月ころから作って冷凍するという。 下世話に訊ねれば、2段の重の価格は相当高い。しかも、昨年比で約2割上がっています。しかしその価格でこの品質と味なら安いと思える、品質の価値がありました。 1人で、約4日で作り、30品全部に手抜きがなく高品質であることは並のことではない。注文をもらいにいった家人によると(配達人はいない)、薄紫の風呂敷で包んだお重が山のようだったという。多くの世帯が、といっても、商圏全体からは少数ですが味を知ってリピートしているのでしょう。 コロナで、長期間、夜は閉店していました。2種のコースだけの昼に行っても、客は2、3組であり多くはない。寡黙な料理長と、きびきびした美しい2人の配膳係で、商売されています。… … …(記事全文21,169文字)