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週刊三橋貴明 ~新世紀のビッグブラザーへ~

三橋貴明(経世論研究所所長)

三橋貴明

リバタリアン

2025年1月20日に、アメリカで第二次トランプ政権が誕生するが、筆者は新政権が「リバタリアニズム(完全自由主義)」の路線を進むのではないかと懸念している。

トランプ次期米大統領は11月12日、実業家のイーロン・マスク氏とビベック・ラマスワミ氏が第二次政権で新たな「政府効率化省」を率いると発表。

トランプ氏は、

「このふたりの素晴らしい米国人が力を合わせれば、私の政権が政府の官僚主義を解体し、過剰な規制に切り込み、無駄な支出を削減し、連邦政府機関を再編する道が開かれる」

と述べている。

リバタリアニズムといえば、2013年12月10日にアルゼンチンで誕生したミレイ政権だ。

自らリバタリアンを標榜するミレイ大統領は、アルゼンチンにおいて激烈な緊縮財政を強行した。

例えば、公共料金への補助金を削減し、新規の公共工事も停止。徹底的に政府の支出を削ったのだ、。

結果的に、以下の「成果」が出たとされている。

1.インフレ率の低下。ピークの対前月比25%から、対前月比2%へ

2.2024年の財政黒字化

3.通貨ペソの安定。公式レートと非公式レートとの差が縮小

もっとも、インフレ率の低下や通貨安定化はともかく、「財政黒字」は国民経済の成果とは言えない。

何しろ、アルゼンチン政府が黒字になっているということは、反対側で国民が赤字化していることになる。

要するに、ミレイ政権の経済政策は、

「政府の需要を削減し、国民を貧困化させ、需給バランスを回復し、インフレ率を抑制する」

という、デフレ化政策だったわけである。

一年間、徹底したデフレ化政策が行われた結果、アルゼンチン「国民」はどうなっただろうか。

… … …(記事全文1,925文字)
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