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経世論研究所 所長の三橋貴明の
日本経済のボトルネックを取り去る国家コンサルティング VOL.788
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☆☆☆☆☆☆ 日本経済は輸出依存である ☆☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆☆ 円高で日本経済は破綻する ☆☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆☆ 日本政府は財政破綻する ☆☆☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆☆ 日本の内需は絶望的である ☆☆☆☆☆☆
日本の新聞・テレビなどのマスメディアでは、上記のフレーズがあたかも「常
識」のように使われている。しかし、実際に数値データを調べてみると、上記
フレーズは全て根拠が全くない「嘘」であることが判明する。嘘のフレーズが、
まるで湿気を帯びた空気のようにまとわりつき、日本経済成長の「ボトルネッ
ク」と化しているのが現実なのだ。本メルマガでは、正しい数値データに基づ
き各種の「嘘の常識」を暴き、ボトルネックを取り去ることで、日本経済が着
実な成長路線を進めるようコンサルティングを提供する。 三橋貴明
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-実質賃金決定要因「労働分配率」-
24年4月の実質賃金が公表された。対前年比▲0.7%と、25カ月連続減少となった。
実質賃金の決定要因は、以下の四つである。
(内部要因)
1.生産性
2.労働分配率
(外部要因)
3.輸入物価
4.消費税
外部要因が変化しない場合、実質賃金は生産性と労働分配率で決まる。
一人の労働者が1の生産をしていたところ、投資等により2生産できるようになれば(=生産性向上)実質賃金は2倍になる。
もっとも、最初に所得を得るのは企業(※粗利益として)だ。生産性が向上し、企業の粗利益が増大したとしても、十分に従業員に分配されなければ、実質賃金は上がらない。すなわち、労働分配率だ。
今回は、高度成長期以降の労働分配率をグラフ化した。
労働分配率とは、企業が稼ぐ付加価値から、何パーセントが人件費に回ったかを意味する指標である。
【日本の労働分配率(%)の推移】
http://mtdata.jp/20240607-1.jpg
※人件費=役員給与・賞与+従業員給与+賞与+福利厚生費 ※労働分配率=人件費÷付加価値
は、高度成長期の労働分配率は大企業(資本金十億円以上の企業)も全産業も、現在よりも低かったのである。
週刊三橋貴明 ~新世紀のビッグブラザーへ~
三橋貴明(経世論研究所所長)