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週刊三橋貴明 ~新世紀のビッグブラザーへ~

三橋貴明(経世論研究所所長)

三橋貴明

経常収支と金融収支

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経世論研究所 所長の三橋貴明の

    日本経済のボトルネックを取り去る国家コンサルティング VOL.786

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   ☆☆☆☆☆☆ 日本経済は輸出依存である ☆☆☆☆☆☆

   ☆☆☆☆☆☆ 円高で日本経済は破綻する ☆☆☆☆☆☆

   ☆☆☆☆☆☆ 日本政府は財政破綻する ☆☆☆☆☆☆☆

   ☆☆☆☆☆☆ 日本の内需は絶望的である ☆☆☆☆☆☆

日本の新聞・テレビなどのマスメディアでは、上記のフレーズがあたかも「常識」のように使われている。しかし、実際に数値データを調べてみると、上記フレーズは全て根拠が全くない「嘘」であることが判明する。嘘のフレーズが、まるで湿気を帯びた空気のようにまとわりつき、日本経済成長の「ボトルネック」と化しているのが現実なのだ。本メルマガでは、正しい数値データに基づき各種の「嘘の常識」を暴き、ボトルネックを取り去ることで、日本経済が着実な成長路線を進めるようコンサルティングを提供する。 三橋貴明

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-経常収支と金融収支-

2023年度の経常収支は約25兆3千億円と、過去最高になった。

経常収支とは、貿易収支、サービス収支、所得収支(第一次所得収支)、経常移転収支(第二次所得収支)の合計だ。

輸出増により、貿易収支の赤字が縮小。さらに所得収支が35.5兆円と史上最高になり、総計である経常収支が過去最大となったのだ。

ちなみに、国際収支統計は経常収支に加え、金融収支、資本移転収支、誤差脱漏の四つの合計となる。

四つの収支は、

◆経常収支-金融収支+資本移転収支+誤差脱漏=0

という関係にある。重要なのは、「-金融収支」という部分だ。

【日本の国際収支の推移(億円)】

http://mtdata.jp/20240524-2.jpg

※金融収支はマイナス表記

資本移転収支とは、対外資産の対価なしの譲渡や受取で、毎年、金額は極めて少ない。

また、誤差脱漏とは文字通り誤差の調整だ。統計が完璧に取れるならばゼロになる。

というわけで、重要なのは経常収支と金融収支の二つだ。資本移転収支と誤差脱漏をゼロとすると、

◆経常収支-金融収支=0

すなわち、

◆経常収支=金融収支

となる。

どういうことなのだろうか。

… … …(記事全文2,518文字)
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