… … …(記事全文2,536文字)2025年度予算の政府案が決まった。メディアは「税収増、予算再び膨張 来年度案決定 最大の115兆円」(日本経済新聞朝刊12月28日1面トップ)と相変わらず、見かけの上では「史上最大」となった歳出の膨張を問題にする。均衡財政主義の財務官僚の思うがままだ。未だに、「失われた30年デフレ」から脱出できていないのに、内実は緊縮財政を続けていることに目を向けない。
実際には 一般歳出は0.5 兆円増やしているだけで、税収は8.8兆円増になっている。つまり、国民からネットで8.3兆円吸い上げて、還流させない。史上最大なのは歳出ではなく、緊縮規模なのである。
メディアと同様、石破茂政権と自公両党はそれ以上に財務省の言いなりであり、何の哲学もない。中は空っぽで財務真理教信者が撞くままに音を出す安っぽい鐘とでも言おうか。
石破政権・与党の定見のなさからして、国民民主党提起の「103万円の壁」は年が明けてからの予算国会の台風の目になりそうだ。