Foomii(フーミー)

田村秀男ウェブマガジン 経済がわかれば世界がわかる

田村秀男(ジャーナリスト)

田村秀男

植田日銀総裁起用の顛末記(下)金融操作だけでは脱デフレは不可能

ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00260/20230213180000105512 //////////////////////////////////////////////////////////////// 田村秀男ウェブマガジン 経済がわかれば世界がわかる 日経新聞を筆頭に経済メディアは植田日銀は異次元金融緩和の終わりの始まりと一斉に報じている。肝心の植田和男氏はどんな考え方を持っているのか。注目すべきは財政への言及だ。 https://foomii.com/00260 ////////////////////////////////////////////////////////////////その参考になるのは、他でもない、昨年7月6日付けの日経新聞「経済教室」への植田寄稿論文である。同論文で、「異例の金融緩和を2%のインフレが持続的に見込まれるまで継続すると宣言していることが緩和効果を発揮している」と黒田路線を評価した。「利上げで円安にブレーキをかけるようだと、金利・為替の両面から景気を悪化させ、インフレ目標達成も一段と遠のく」と断じた。「円安は日本経済にプラス」とみる一方で、マイナスの影響を受ける低所得層に対しては財政による所得支援を中心とする対応が適切だと説いている。  植田氏の見解は財政の一部に限られるとは言え、財政政策そのものは異次元緩和を主柱とするアベノミクスの限界を乗り越える上で避けて通れない論点である。ところが、これまでの日銀はもっぱら金融緩和の「一本足打法」でよしとしてきた。黒田総裁は異次元緩和政策さえあれば2%物価目標を達成できるとし、2013年9月には翌年4月からの消費税率3%引き上げの実施を迷っていた安倍晋三首相(当時)に決断させた。  しかも、その説得法は財務官僚独自の脅迫まがいである。「もし、予定通りの消費税増税に踏み切らない場合、日本国債暴落というテールリスクに見舞われる恐れがある・万が一そうなった場合、日銀としては打つ手がなくなる」という趣旨だった。テールリスクとは隕石が地球に衝突するといった程度の確率をさす、子供だまし説法だが、安倍氏は黒田氏を信頼した。
… … …(記事全文3,579文字)
  • バックナンバーを購入すると全文読むことができます。

    購入済みの読者はこちらからログインすると全文表示されます。

    ログインする
  • 価格:220円(税込)

    ひと月まとめて購入するとさらにお得です。

    価格:550円(税込)

    2023年2月分をまとめて購入する

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2025年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2025年7月19日に利用を開始した場合、2025年7月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2025年8月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いをご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

キャリア決済での購読の場合、次のサービスが利用できます。

docomo au softbank

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する