… … …(記事全文2,295文字)『票の切れ目が補助金の切れ目!自民党が続けてきた減反政策の末路!停止しても減反止まらず!コメを作らないほど補助金がもらえる農家の未来!後継者なし未来なし田んぼなし!フィリピンはじめ引く手あまたのコメ需要!唯一残った食糧自給率100%=コメを200-300%にして輸出転換すべし!コメは作れば作るほど補助金を出せ!いまこそ「増反政策」に大転換!』
時代は大きく転換しようとしています。いや、すでに転換してしまったのかもしれません。
「通勤快読」で取りあげた池田先生の本。日経の記事とデータを見て、ああ、だからキッシーはダメなんだ、こんなの相手に農水省の役人たちも大変だな、と痛感しました。事実、官邸と霞が関の対立は水面下でバトル状態のようです。
さて、ご存じのようにわが国の食料自給率は「カロリーベース」で38%。先進国で最低です。
参考までに、米国115%、カナダ221%、フランス117%、ドイツ84%、イタリア58%、最も低い英国でさえ54%。わが国より低いのは韓国34%と台湾32%しかありません。
もし戦争とか災害で海外から食料が入ってこなくなったら・・・餓死する懸念があります。ダイエットにちょうどいい、ではありません。
「食料危機だ」と叫ばれてきた理由は「輸入依存」という現実問題があるからです。生産問題もありますし、流通問題・・・半導体で見られたようなサプライチェーン断絶という大問題が大きいと思います。江戸時代に飢饉が起きた時、東北では人肉食があったとまことしやかに語られることがありますが、これも食物がなかったわけではなく、流通網寸断が真因でした。だから保存食などが大切なんですね。
現代、わが国にもっとも多く食料を輸出しているのは米国です。次が中国です。この両国と外交関係等が悪化して、「おまえには売らないよ」と言われたら終わりです。いくらカモをもっていても、終戦直後みたいに、都市のお金持ちが田舎のお百姓さんに大切な着物とコメを交換してもらったように、足元を見られて吹っ掛けられるのがオチ。
当時は闇米がなければ生きていけない深刻な食料不足の時代でしたが、食料自給率はどのくらいだったかご存知でしょうか? ここが解けると「食料自給率」が噓八百かということがわかります。
3分でわかる!チャートたっぷり!中島孝志の得する「経済教室」
中島孝志(作家・コンサルタント etc)