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山田順の「週刊:未来地図」 ― 日本は、世界は、今後どうなっていくのでしょうか? 主に経済面から日々の出来事を最新情報を元に的確に分析し、未来を見据えます。

山田順(ジャーナリスト・作家)

山田順

山田順の「週刊:未来地図」No.590:どうなるスタグフレーション:伝統的な方法による生活・資産防衛は可能か?

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 山田順のメールマガジン「週刊:未来地図」 No.590 2021/01/25 どうなるスタグフレーション:   伝統的な方法による生活・資産防衛は可能か?      ウェブで読む:https://foomii.com/00065/2022012509000090139 EPUBダウンロード:https://foomii.com/00065-90295.epub ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  これまで私は何度もインフレを警告してきたが、現在の世界情勢を見るかぎり、インフレは止まりそうもない。最悪なのはわが国で、すでにスタグフレーション(不景気下のインフレ)の様相を呈している。  このままいけば、物価は上がっても給料は上がらない。現金の価値は低下する一方になる。すでに、昨年10月の時点でこのことを警告し、スタグフレーション下でどのような行動をとればいいのかに関して2回ほど言及した。今回は、その3回目である。  今回、私が言いたいのは、現在のスタグフレーションは、背景にコロナ禍と金融緩和バブルがあるので、単純な伝統的方法では対処できない可能性があるということだ。 [目次] ────────────────────────────── ■首相「施政方針演説」でインフレに触れず ■市場経済を理解していない賃上げ強要 ■日銀の物価上昇率1.1%という大甘予測 ■カザフスタンとトルコでなにが起こったか? ■アメリカのインフレは39年6カ月ぶりの高率 ■欧州が陥った「グリーンフレーション」の罠 ■減速し始めた中国経済と習近平リスク ■世界と異なる「1人スタグフレーション」 ■スタグフレーションでは貨幣価値が下がる ■ヘッジするための伝統的な3つの方法 ■株価の動きは複雑化し上がるとはかぎらない ■日本国内での不動産投資はハイリスク ■資産ヘッジの鍵はエネルギーと農産物 ■円建て資産の比率を大幅に減らすこと ────────────────────────────────── ■首相「施政方針演説」でインフレに触れず  先週、1月17日に通常国会が召集され、岸田文雄首相が就任後初めての施政方針演説を行った。その冒頭、首相は「新型コロナに打ち克つことに全身全霊で取り組む」と述べ、その後も延々とコロナ対策について語り続けた。  そうしてしばらくしてから、看板の「新しい資本主義」を持ち出し、「成長と分配」「気候変動対策」「経済安全保障」などに言及した。  しかし、首相は、この演説中に一言も、現在進行中のインフレには触れなかった。私に言わせてもらえば、オミクロン株の感染拡大より、インフレの亢進のほうがはるかに怖い。しかも、いま進行中の日本のインフレは、スタグフレーション(不景気下のインフレ)だから、国民生活を破壊する。残念ながら、岸田首相には、こうした認識がまったくないようだ。  スタグフレーション下では、物価は上がっても給料は上がらない。上がるどころか下がることもある。この30年間、日本では物価も給料も上らなかったが、この先は物価だけが上がっていくことになる。
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